石垣島の白保リゾートホテル開発計画が明らかになって2年。9月20日、白保の住民7名がリゾートホテル計画の差し止めを求めて提訴しました。「残念ながら」「やむを得ず」の提訴です。 原告として立ち上がった住民のほとんどが、少なからず観光による恩恵を受けており、観光開発のすべてに反対しているわけではありません。白保のサンゴの海は、国立公園にも指定され、住民は、「宝の海」「命継ぎの海」と大切に受け継いできたもの。提訴は、この海への感謝の現れでもあるのです。
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原告7名は白保地域の住民で、白保サンゴ礁地区保全利用協定の締結事業者と漁業者。保全利用協定とは、エコツアーに関わる事業者が利用する自然環境の「保全」と「持続的な利用」を目的として、自主的に策定する自主ルールを指し、そのルールの内容が適切であれば、沖縄県知事が認定するもの。
被告は、白保集落の北側約500mの土地でリゾートホテル建築を計画している事業者(株式会社石垣島白保ホテル&リゾーツ)*。リゾートホテル建築計画は年間10万人の宿泊を予定している。建築予定地には、公共下水道が無く、ホテルの汚水排水は地下に浸透させる計画となっている。
リゾートホテルが建築され、営業が開始されると、排水により海域の水質が富栄養化しサンゴを減少、死滅し、生態系に重大な影響を与える可能性が高い。また、白保集落の住民の60倍近くを超える観光客が宿泊し、その多くが白保集落を散策することとなれば、住民の平穏な生活を送ることが困難となる。
原告らは、漁業行使権、営業権、平穏生活権に基づき建築を差し止めるもの。
白保リゾートホテル建築工事差止請求事件(訴状の要約・抜粋)
*株式会社石垣島白保ホテル&リゾーツは、親会社である株式会社日建ハウジングに合併吸収されるという合併公告(平成30年9月19日付)が出されています。
追記:10月1日 当日の記者会見資料をご覧になれます。
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