top of page

こどもらに つなげたい サンゴの海

更新日:2018年10月1日

石垣島の白保リゾートホテル開発計画が明らかになって2年。9月20日、白保の住民7名がリゾートホテル計画の差し止めを求めて提訴しました。「残念ながら」「やむを得ず」の提訴です。 原告として立ち上がった住民のほとんどが、少なからず観光による恩恵を受けており、観光開発のすべてに反対しているわけではありません。白保のサンゴの海は、国立公園にも指定され、住民は、「宝の海」「命継ぎの海」と大切に受け継いできたもの。提訴は、この海への感謝の現れでもあるのです。



記者会見の様子

記者さんの感心の高さも伺えました


----- 訴状の概要はこちら↓-----



原告7名は白保地域の住民で、白保サンゴ礁地区保全利用協定の締結事業者と漁業者。保全利用協定とは、エコツアーに関わる事業者が利用する自然環境の「保全」と「持続的な利用」を目的として、自主的に策定する自主ルールを指し、そのルールの内容が適切であれば、沖縄県知事が認定するもの。


被告は、白保集落の北側約500mの土地でリゾートホテル建築を計画している事業者(株式会社石垣島白保ホテル&リゾーツ)*。リゾートホテル建築計画は年間10万人の宿泊を予定している。建築予定地には、公共下水道が無く、ホテルの汚水排水は地下に浸透させる計画となっている。


リゾートホテルが建築され、営業が開始されると、排水により海域の水質が富栄養化しサンゴを減少、死滅し、生態系に重大な影響を与える可能性が高い。また、白保集落の住民の60倍近くを超える観光客が宿泊し、その多くが白保集落を散策することとなれば、住民の平穏な生活を送ることが困難となる。


原告らは、漁業行使権、営業権、平穏生活権に基づき建築を差し止めるもの。

白保リゾートホテル建築工事差止請求事件(訴状の要約・抜粋)



*株式会社石垣島白保ホテル&リゾーツは、親会社である株式会社日建ハウジングに合併吸収されるという合併公告(平成30年9月19日付)が出されています。



追記:10月1日 当日の記者会見資料をご覧になれます。

閲覧数:112回

最新記事

すべて表示

県が不開示とした「開発許可の通知」について、沖縄県情報公開審査会は「開示すべきである。」と答申しました。

2020年3月に出された訴訟の判決によって、原告である住民は実質的な勝利を得ることができましたが、県が出した開発許可が取り消されたわけではなかったので、原告は県に対して開発許可の取消を求める審査請求を行いました。そして、その調査のために県に対して過去2年度分の「開発許可の通...

県に対する不服申立て 過去に開示されている公文書が突然不開示とされたことについて

県知事による開発許可は、「開発許可の通知」によって申請者に伝えられ、「開発許可証」として扱われます。白保リゾートホテル建築差止訴訟では、事前に開示されていた「開発許可の通知」に記載されていた許可の「条件」が、そのままの計画では実現できない内容だったことから、(株)日建ハウジ...

開発許可の取消を求めて 裁決

地域住民の同意を得ていない白保リゾートホテル開発。差止訴訟の原告7名は沖縄県開発審査会に、その開発許可の取消を求めて審査請求を行ってきました。5月15日付で、審査請求を却下する裁決が下されました。 却下の理由は、請求期間が過ぎて請求する場合に必要な「正当な理由」がない、とい...

Comentarios


Los comentarios se han desactivado.
bottom of page